ひとりひとりが花開く
「共に生き、共に学ぶ」社会の実現を目指して。

シャンティ国際ボランティア会は新たな一歩を踏み出します。

国際NGOとして取り組む「持続可能な開発目標(SDGs)」

2015年9月の「国連持続可能な開発サミット」で採択されたSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)は、2030年までに達成を目指す、国際社会全体が協力して目指すゴールです。
17ある目標達成のため教育は必要不可欠であり、ゴール4「質の高い教育をみんなに」はSDGsの目標の一つであると同時に、他の目標を達成するための重要な手段でもあります。
シャンティは、ゴール4「質の高い教育をみんなに」の達成に向け、教育課題の解決に取り組むだけでなく、SDGsが掲げるさまざまな目標達成に向けた取り組みを行ってまいります。

シャンティ国際ボランティア会~新たな取り組み~


シャンティは、1981年の設立以来一貫して、教育が持続可能な未来づくりに欠かせないと考えています。2015年9月に採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」達成に寄与するため、6年間の中期事業計画に基づき、新しい事業を展開します。

1.より専門性を高めた海外事業展開

絵本やおはなしを軸とした読書推進、ライフスキル教育を強化します。

①読書推進やライフスキルに寄与するシャンティの図書館活動のノウハウをパッケージ化し推進するとともに、ノンフォーマル教育分野(成人識字教育、貧困削減等)においても活用していきます。

②国内外の緊急人道支援において、「緊急下の教育」や「子どもの保護」に寄与する図書館活動に積極的に取り組みます。

・2019年 アフガニスタンでの緊急人道支援事業を開始

③アジア地域以外での緊急人道支援、新しい国や地域においてもシャンティの経験を活かした事業や活動の展開を検討しています。

・2019年 ミャンマー国境支援事業事務所を設立、事業を開始

2.日本国内での新規事業を推進します

アジアでの経験と学び、つながりを活かし、日本における子どもの貧困、在日外国人が抱える課題を解決するため、事業を推進します。

3.政策提言、パートナーシップを強化します

子どもの権利条約第28条、29条「教育の目的」達成に寄与することを目的とします。

①読書推進を行う企業、団体との連携を強化します。

図書館、出版社、大学、企業、専門家とともに、事業や活動成果の検証、効果測定を行い、調査研究の成果を公表します。

②事業国において、シャンティのおはなしや読書推進の手法を含む提言書を作成し、各国の教育政策の改善に寄与します。

③市民が参加でき、共感を生む絵本を届ける運動ワークショップなどの取り組みを促進します。また、国内外において、市民との交流やスタッフ同士のコミュニケーションを強化します。

④日本政府によるSDGsゴール4達成のための国際協力の取り組みが強化されるため、他団体とも連携し、目標達成のためのキャンペーンを実施します。

4.組織の国際化を目指します

①国内外の事業に力を注ぐため、組織基盤を強化します。

②個々のスタッフの能力開発を行い、次世代リーダーの育成を行います。

③国を越えた国際職員の配置を目指し、多様な働き方に柔軟に対応できるように制度を整えます。

④国内外での団体の認知を高め、多様な財源を確保します。

新事務局長 山本英里より

日頃よりシャンティ国際ボランティア会をご支援いただき厚く御礼申し上げます。この度、2019年7月1日付けで事務局長に就任いたしました山本英里です。
貧困、紛争や災害は、子どもたちから子どもでいられる時間を奪い取ります。今世界では、教育を受けられない子どもが初等教育レベルで6100万人いるといわれています。また、紛争などで住む場所を追われ、難民や避難民生活といった不安定な生活下で暮らしている人々、子どもたちは、およそ7000万人におよびます。
現代における複雑な課題解決は、シャンティだけでは容易に成し得ません。シャンティは、これからもより困難な状況にいる人々に寄り添い、生きる上で必要な力を育むことができる教育の機会の推進に力を入れてまいります。

ご支援くださる皆様一人一人の思いを受け止めながら、シャンティの活動を支える市民の皆様との活動連携に加え、これまで以上に同じ目標を持つ様々なアクターの方々、専門機関の方々との連携を強化し、ともに取り組む仲間を作っていきたいと考えています。

これまでの活動実績

実績1 本を読む機会を届ける

絵本出版
493タイトル
届けた絵本
312,236冊
図書館利用者数
1348万人
図書館利用者数
1348万人

実績2 人を育てる

研修参加者数
33,202人
研修参加者数
33,202人

実績3 安心できる場づくり

学校建設
403校
図書館・図書室
876館
図書館・図書室
876館

実績4 緊急救援

緊急救援出動回数(海外)
41回
緊急救援出動回数(国内)
26回
緊急救援出動回数(国内)
26回

「絵本を届ける運動」実績(1999~2018年)

1981年の創立以来、共に生き、共に学ぶことのできる平和な社会を目指し課題と向き合ってきました。現地と共に積み上げてきた実績は、ゆっくりと確実に広がっています。

「絵本を届ける運動」は2019年に20周年を迎えました。毎年400以上の企業や団体、1700人以上の個人が参加する、シャンティの基幹事業のひとつです。

公益社団法人シャンティ国際ボランティア会

名称
公益社団法人シャンティ国際ボランティア会
Shanti Volunteer Association
所在地
〒160-0015
東京都新宿区大京町31 慈母会館2・3階
TEL:03-5360-1233(代表)
FAX:03-5360-1220
代表者
会長 若林 恭英
設立
1981年12月10日
活動地
カンボジア、ラオス、ミャンマー、ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ、ミャンマー国境、アフガニスタン、ネパール、タイ(※タイは現地法人と協働)
会員数

1643(個人:1,460人 団体:230)

寄付者数
個人:5,297人 団体:1,865
事業連携

外務省「日本NGO連携無償資金協力」
国際協力機構(JICA)「草の根技術協力事業」
ジャパン・プラットフォーム(JPF)

設立
1981年12月10日

2019年7月10日、中期事業戦略発表会を開催しました!

シャンティが目指すべき方向性と新しい事業、そして新体制についてお伝えするため、出版クラブホール・会議室にて「中期事業戦略発表会&感謝の集い」を開催いたしました。

新執行部と中期事業戦略について

中期事業戦略の中心的な役割を担う新たな執行部に、岡本和幸専務理事(右から2番目)、八木澤克昌アジア地域ディレクター(右から3番目)、山本英里事務局長(左端)が就任したことをご報告いたしました。
社会課題のボーダレス化、国際協力における現場での役割の変化、アクターの多様化など、今NGOはどうあるべきかという課題に直面している現状があります。これらの課題に対し、新たに策定した中期事業戦略において、以下の4つの領域において事業展開していきたいと考えております。

トークセッション「これからの時代の国際協力」

朝日新聞東京本社編集局補佐、藤谷 健氏にモデレーターを務めていただき、NECソリューションイノベーター株式会社事業支援部のシニアマネージャー早川鋭氏とシャンティ事務局長山本の3名が登壇し、「これからの時代の国際協力」というテーマでトークが行われました。
SDGs(持続可能な開発目標)の前身であるMDGs(ミレニアム開発目標)との大きな違いは、達成する当事者はあくまで発展途上国であり、日本を含む先進国は支援する立場という位置づけでした。SDGsでは、先進国・途上国を問わず目標達成に取り組むという点が大きく異なります。日本人も“自分事”として、目標達成していく方向に変わったわけです。

速度が違う課題がある中で、それぞれが得意な分野で知見を集めて、課題解決のために取り組むことがこれからの国際協力かなと思います。

第二部「感謝の集い」の様子

第一部終了後、日ごろよりシャンティを応援、ご支援くださっている関係者の皆さまへの「感謝の集い」を開催いたしました。

執行部:八木澤 克昌より

「大勢の方にいらして頂き、とても嬉しく思います。山本は、シャンティ始まって以来初の女性の事務局長です。これから6年間、新しい国際協力の価値観を作っていきたいと思います。私は日頃からミッション・パッション・ドリームと言っているんですが、謙虚に地道に、一人でも多くの人の命を救えたらいいなと思います。私は現場におりますので、現場からつなげていきたいです。」

引き続きご支援、ご協力をよろしくお願いします

様々な想いを胸に、ここからまたシャンティの新たな活動が始まります。

「中期事業戦略発表会&感謝の集い」開催報告について

シャンティは、アジアで子どもたちへ本を通じた教育文化事業、緊急救援を行う国際協力NGOです。教育には人生を変える力があると信じています。私たちは、すべての子どもたちに教育の機会を届けるため、地域の文化や対話を大切にしながら、総合的な学びの場をつくっています。